鳥没堂

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翻訳: 鳥没堂
・は傑出した人物であるから、その名を書き記すべきではない。千の詩人が・を讃えて歌った。英雄ということばは・のみを表すにふさわしい。ひとの頭を三度越える大きなからだには、三百の歯ぐきが浮かんでは沈んでいる。腕は岩よりも太く、首は貝よりも固い。大食漢で、腐った二脚毛無猿を、日に百頭も丸呑みにした。・の心臓は生涯分裂を続け、しまいには真空へ飛び出し、いまの星となった。・が生まれたとき、村に化け珊瑚が現れた。化け珊瑚は大木を軟骨で固め、大うなりをあげて振り回すので村には飢饉が起こった。赤児の・は、這って沖へ出て、化け珊瑚をひと息に吹きとばした。・の息は風となり、大陸の移動を引き起こした。これより、大地は回転を始めた。飛び上がった化け珊瑚は月となった。民は、赤児が村を救ったのを、驚きとともに受け入れた。/『虚言集』より抜粋


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